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メカロ秋田「マグナス風車」   〜秋田県大潟村 2005/3/21('06/6/2追加)
本風力発電機は天王町の精密機器製造会社であるメカロ秋田が開発した新型のマグナス風車の実証実験機である。大潟村の中心部にある大潟村干拓博物館の西側隣接地に設置され、3月17日に報道陣に公開された。

風力発電機の回転翼の形態にはプロペラ風車やサボニウス風車、ダリウス風車等があるが、今回設置されたマグナス風車は、プロペラを持たず、螺旋状のひだを付けた回転円柱で風車を回す方式である。回転する筒や球状の物体が風を受けた際に揚力が発生するという「マグナス効果」の原理を応用したもので、一般的なプロペラ風車よりも発電効率が良く、建設コストが安く、強風に強いという特徴があるようである。秋田マグナス協会hp









初めて目にするマグナス風車であるが、プロペラ型風車のブレードに相当するひだ付円柱を回転させる機構上、現在のメガワット級サイズの大型化は厳しいとしても、発電効率が稼げられれば、設備規模を抑えながら現行機並みの発電能力が得られる事となる為、今後の試験成績が非常に気になるところである。

2006年2月26日。風力MLよりメカロ秋田が直径5mの円柱から製品版に相当する直径10mの実証機にてフィールド試験を開始したとの情報が入った事から早速取材を試みた。残念ながら当日はナセル毎取り外さた状態であり、倍となった円柱を見る事が出来なかったが、工場へ持ち込んでの組込み・調整作業中と勝手に想像し現場を後にした。帰り際、隣接するビニールハウス内に作られた風洞実験装置内を拝見させて頂きました。ハウス内には実験当初のものと思われる円柱1本での実験装置をはじめ、ニュースでも流されたソーラースポーツラインでトラックの荷台に積んで各種データを収集した2m実験機等など、試行錯誤の跡が滲み出ている品々が沢山詰め込まれてました。頑張れ!マグナス!(事情により写真を削除しました)

2006年6月2日
三種町(旧八竜町)で建設が進められている八竜町風力発電所の取材の途中、大潟村のマグナス風車に立寄ってみました。
ブレードが直径10mになったマグナス風車「3M Vortes」
ナセルもブレードも一新され、いよいよ市販に向けた実証試験が進められています。取材当日、初めて自転するブレードを見る事が出来ました。音も変心もなく静かに回るブレードに製作精度の高さが感じられました。